外国通貨同士の取引で生じた為替差益は「課税対象」 最高裁が初判断



東京(時事通信) - 外国通貨同士の取引で生じた為替差益について、最高裁判所は「課税対象」とする初判断を下した。為替差益が課税対象になるかどうかは、初めての最高裁判決で、将来の判例となりそうだ。

この事件は、大手食品会社の「カルビー」が外国での事業拡大のため、外国通貨で資金調達を行ったことによる為替差益のうち、約23億円を所得税と住民税から除外すべきだと主張して訴えたものだ。東京国税局は、為替差益は外国通貨同士の取引によるものであっても、「外貨建て資金」で事業を行った「外国為替による損益」にあたり、所得とみなすことができると判断した。

東京地方裁判所と東京高等裁判所は、為替差益を課税対象とすべきではないとして、国が敗れた。最高裁第四小法廷(裁判長は、長嶺安政裁判官)は、為替差益は「外国為替による損益」に当たるとして、国が勝訴した。

「外国為替による損益」については、法律は「外国の通貨で借り入れた借入金の元金を日本の通貨で返済することによつて生じた損」に限定していない。「外国通貨同士の取引による為替差益も、同様の性格を有する」と判示した。

判決で、長嶺裁判官は「為替差益は、外国通貨で事業を行ったことによる経済的利益であり、所得とみなすことができる」と強調した。同時に、「為替差損についても、損益相反の原則により、損失として認めることができる」と述べた。

この判決は、外国通貨同士の取引が増加している現在、企業などの税務上の大きな影響が出る可能性がある。税理士の間では「為替差益が課税対象になることになるので、事業を行う企業は、為替変動のリスクをより細かく見直す必要が出てくる」との声が出ている。


出典: Asahi

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